楽天カードの信用情報は、自己破産をしたあとも「延滞」のまま残っていることがあります。この記事は、自己破産をした当時に楽天カードを使っていた方に向けたものです。
自己破産から何年も経ってから、楽天カードの延滞の記録が見つかった事例を紹介します。紹介する事例は、いずれも信用情報機関のJICCでの記録です。楽天カードはもう一つの信用情報機関であるCICにも加盟しているため、CICで確認するときに見る欄もあわせてお伝えします。
なお、あおぞらみらい法律事務所には、楽天カード以外の会社の情報がCICに残っていた方からご相談を受け、記録が削除された事例もあります。現在の支払いの遅れによる記録は、自己破産後の記録とは考え方が異なるため、この記事では扱っていません。
自己破産後も楽天カードの情報が残る事例とは
自己破産の手続きを終えたあとも、楽天カードの情報がJICCに「延滞」のまま残っていた例があります。
免責とは、自己破産の手続きの中で、裁判所の決定により借金を支払う責任が免除されることです(税金など、一部の支払いは対象外)。
今回紹介するのは、あおぞらみらい法律事務所にご相談いただいた方の事例です。いずれも免責を受けてから何年も経っていましたが、楽天カードの情報は延滞中のまま登録されていました。弁護士が楽天カードへ免責の事実を通知したことによって、延滞の記録は削除されました。
| 事例1 | 事例2 | |
|---|---|---|
| 年代・性別 | 40代男性 | 60代女性 |
| 自己破産をした時期 | 7年前 | 7年前 |
| 確認したきっかけ | 住宅ローンの申し込みを考えていた | 車検を前に、車の買い替えを考えていた |
| 残っていた記録 | JICCに楽天カードの「延滞」 | JICCに楽天カードの「延滞」 |
| 通知に使った書面 | 免責許可決定確定証明書 | 免責許可決定の写し |
| 削除までの期間 | 通知から約2か月 | 通知から約2か月 |
免責を受けても記録が延滞のまま残る状態は、自己破産の手続きに誤りがなくても、免責からの年数に関係なく起こりえます。
免責の決定は、裁判所から債権者(支払いを求める権利を持つ会社。この記事では楽天カード)へ個別に通知されるとは限らないためです(JICC・CICの公式サイトでも説明されています)。
免責のあとに、その事実を債権者へ知らせる連絡がなければ、信用情報は更新されないまま残ることがあります。この連絡は自己破産の手続きの中で求められるものではないため、必要だと知らないまま手続きを終える方もいます。
事例1|住宅ローンの前に確認した40代男性

40代の男性は、住宅ローンの申し込みを前にJICCで楽天カードの「延滞」を見つけました。通知から約2か月で、その記録は削除されています。
住宅ローンの申し込みを前に信用情報を取得
40代の男性は、住宅ローンの申し込みを考えていたところ、過去の自己破産の情報が気になり、信用情報を取り寄せました。自己破産をしたのは7年前です。ご本人は、自己破産の情報はもう消えていると思っていたそうです。
JICCに楽天カードの「延滞」が残っていた
届いた開示の結果(開示報告書)を見ると、JICCに楽天カードの情報が、自己破産より前の日付で延滞として記載されていました。表示は次のとおりです。
- 延滞:あり
- 残債額:あり
- 完済日:空欄
残債額とは、報告書の時点でまだ支払われていないとされている金額のことです(JICCの開示報告書では「残高金額」の欄に表示されます)。完済日は契約が終わった扱いになった日付が入る欄で、ここが空欄のままでした。
紛失した通知書の代わりに確定証明書を用意
ご本人は免責許可決定通知書を紛失していたため、代わりに免責許可決定確定証明書を用意してもらい、弁護士が楽天カードへ書面で通知しました。
免責許可決定確定証明書とは、免責許可決定が確定したことを裁判所が証明する書面のことです。破産手続を行った裁判所に申請して取得でき、通知書を紛失した場合にも使えます。この事例でも、通知書が手元にない状態で楽天カードへ通知できました。
通知から約2か月でJICCから削除
通知から、おおよそ2か月でJICCから楽天カードの情報が削除されました。削除後の住宅ローンの申し込みについては、わかっていません。
事例2|車の買い替え前に確認した60代女性
60代の女性も、車の買い替えを前にJICCで楽天カードの「延滞」を見つけました。この記録も、通知から約2か月で削除されています。
車検を前に信用情報を申し込んだ
60代の女性は、車検が切れる時期が近づいて車の買い替えを考えたとき、過去の自己破産が心配になりました。そこで、信用情報の開示を申し込んでいます。自己破産をしたのは7年前で、ご本人は、記録が残っているかもしれないと不安だったそうです。
事例1と同じ延滞・残債額・完済日空欄の記録
開示報告書では、JICCに楽天カードの情報が、自己破産より前の「延滞」として記載されていました。延滞あり、残債額あり、完済日は空欄と、事例1と同じ表示です。
免責許可決定の写しで通知し約2か月で削除
この事例では、ご本人に免責許可決定の写しを用意してもらい、弁護士が楽天カードへ書面で通知しました。通知から、おおよそ2か月でJICCから情報が削除されています。その後の車の買い替えについては、わかっていません。
事例の開示報告書に共通していた表示

紹介した事例では、いずれも完済日が空欄のまま、「延滞」と残債額が残っていました。
| 項目 | 事例での表示 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 延滞 | あり | 自己破産前の延滞の記録が、更新されないまま残っている |
| 残債額 | あり | 免責を受けた借金が、まだ支払うべき金額として登録されている |
| 完済日 | 空欄 | 契約が終わった扱いになっていない |
JICCでは、契約内容や返済状況の情報が、契約が続いている間と、契約が終わってから5年以内のあいだ登録されます(2019年9月30日以前の契約は「完済日から5年を超えない期間」)。登録している会社が免責の確定を確認すると、免責が確定した日付で完済として登録されるとJICCは案内しています。そのため、完済日が空欄のままなら登録期間のカウントが始まっていない可能性があり、年数が経つのを待っていても記録が消えないおそれがあるのです。
完済日が空欄のまま記録が残る仕組みや、ほかの原因も含めた全体像は、自己破産で免責後も信用情報が消えない原因と対処法をご覧ください。
楽天カードの情報をCIC・JICCで確認する方法

楽天カードの情報は、本人がCIC・JICCに開示を請求すれば確認でき、機関ごとに見る欄が異なります。
楽天カードは、CICとJICCの両方に加盟しています(楽天カード「個人情報保護法等に基づく公表事項」)。記録は信用情報機関ごとに別に管理されているため、JICCだけでなくCICも確認しておくことをおすすめします。
開示報告書では、楽天カードの行で次の欄を見てください。
- CIC:「保有期限」(情報が削除される予定の年月)と「終了状況」(契約の終わり方)の欄。契約が続いている扱いのときは空欄です
- JICC:「完済日」または「契約終了日」(契約が終わった日付)の欄。登録される区分によって項目名が異なります
- 残高:CICは「残債額」、JICCは「残高金額」の欄に金額が残っていないか
残高が残り、これらの欄が空欄の場合は、免責の事実が反映されていない可能性があります。記録が消えるかどうかの分かれ目は、自己破産から何年経ったかではなく、免責の事実が反映されているかどうかです。
CIC・JICCそれぞれの開示の手順や必要なものは、信用情報開示のやり方|調べ方・デメリット・回復にまとめています。
楽天カードの情報が残っていた場合にできること

楽天カードの情報が残っていた場合は、免責を証明する書面を用意して楽天カードに知らせる方法と、弁護士に依頼する方法があります。
自分で楽天カードに知らせることもできる
JICCは、免責確定の事実を証明できる資料を用意して、情報を登録している会社に連絡するよう案内しています。
紹介した事例で使ったのは、免責許可決定の写しと、免責許可決定確定証明書です。記録を訂正するのは登録している会社で、信用情報機関が自ら書き換えることはありません。
ご自身で進める場合は、報告書の確認から会社への連絡、その後の確認までを、会社ごとに行うことになります。
弁護士に任せる3つのメリット
弁護士に任せると、記録が残っている会社の特定から各社への通知、記録が変わらなかったときの再連絡までを、弁護士が行います。
- 楽天カードへの通知を任せられる:紹介した事例では、ご本人に書面を用意していただき、楽天カードへの通知は弁護士が行いました。用意する書面は、弁護士が案内します。
- 記録が変わらなかったときも任せられる:もう一度取り寄せても記録が変わっていなければ、弁護士から会社へ再度連絡します(紹介した事例は、いずれも最初の通知で削除されています)。
- 楽天カード以外の記録もまとめて依頼できる:ほかの会社の記録が、別の信用情報機関に残っていることもあります。あおぞらみらい法律事務所はCIC・JICC・KSC(全国銀行個人信用情報センター)のいずれの記録にも対応しています。
依頼したあとの流れと費用
ご本人にお願いするのは、信用情報の取り寄せと共有、書面の用意、通知から1〜2か月後にもう一度取り寄せての確認です。
削除に応じるかどうかや期間は債権者の対応によって異なり、最短で1〜2か月、3か月ほどかかることもあります。すぐに削除されるかどうかは、免責が確定した時期によっても変わります。JICCでは、免責の確定から5年が過ぎていれば記録は削除され、5年以内であれば完済として登録されたうえで、登録期間が過ぎるのを待つことになります。削除後のローンやカードの審査は、各社の判断です。
費用は、記録が残っている会社(債権者)1社ごとにかかり、郵送費などの実費は原則として含まれます。分割払いにも対応しています(弁護士費用)。
費用が1社ごとに決まる理由や、削除を求められるケースの考え方は、信用情報の削除依頼|弁護士費用とCICの異動を削除できる条件で詳しく取り上げています。
楽天カードのほかにも記録が残っていないか確かめたい場合や、各社への連絡を任せたい場合、ご自身で楽天カードへ連絡したものの記録が変わらなかった場合は、弁護士への相談も選択肢の一つです。
先に信用情報の開示を済ませておくと、解決までの期間が短くなります。
あおぞらみらい法律事務所では、相談は何度でも無料です。ご相談はLINEで24時間365日受け付けています。
よくある質問(FAQ)
- QJICCで楽天カードの情報が消えたら、CICも確認したほうがよいですか?
-
はい、CICも確認することをおすすめします。楽天カードはCICとJICCの両方に加盟しており、JICCの記録が消えても、CICに同じような記録が残っていないかは別に確かめる必要があります。
3つの信用情報機関の違いや、それぞれに登録される情報は、信用情報機関CIC・JICC・KSCの役割と見方が参考になります。
- QJICCの開示報告書で、楽天カードの「完済日」に日付が入っていれば対応は不要ですか?
-
訂正を求める必要はなく、登録期間が過ぎるのを待つことになります。完済日(または契約終了日)に日付が入っていれば、楽天カードの契約は終わった扱いになっており、登録期間のカウントはすでに始まっているためです。
記録が消える時期の目安は、信用情報とは?異動の意味と消える時期をわかりやすく解説をあわせてお読みください。
「異動」の表示がないまま記録が残っていた事例は、三菱UFJニコス×CIC|自己破産後も信用情報が残る事例でお伝えしています。




